いずれは自分もお世話になるかも知れない介護保険。でも、一体どんな制度なのか、意外とご存知ない方が多いのでは??いざ使いたい時にはさっぱりわからない・・・なんて事にならないように、ある程度の知識は持っておいきたいですね!という事で、今回は介護保険制度についてお話していきたいと思います。
介護保険てどんな制度?
介護保険のはじまり
少子高齢化や核家族化が進む日本では、ひとり暮らしや夫婦二人世帯など高齢者だけの世帯が増えています。
地域の過疎化も進んでいて、地方から都会へ出て働く人が増えたことにより、遠く離れて生活をしている家族も多く、介護する家族がそばにいない高齢者が沢山存在しているのが現状です。
また、1990年に男性75.92歳、女性81.9歳だった平均寿命は、2018年には男性81.25歳、女性は87.32歳と過去最高を更新し続けています。
寿命が伸びること自体は良いことなのですが、亡くなるまで元気で自立していられる人ばかりではありません。H25年の統計によると、健康寿命と平均寿命の差、つまり介護がスタートしてから亡くなるまでの期間は、男性は約9年、女性に至っては12年もの長い間、誰かに介護されて生活することになるのです。
介護期間の長期化は、金額面でも時間の面でも家族に重くのしかかります。中には、介護のために仕事を辞めざるをえなくなる人が続出し、社会問題にもなりました。
家族だけでの介護が年々厳しさを増していることを受けて、国は平成12年4月、社会全体でお金を負担し合い、介護が必要な高齢者を支えていこうという公的保険制度をスタートさせました。
これが介護保険です。
介護保険の加入対象者
介護保険は社会保険の1つで、要件を満たした国民は全員に加入義務があります。健康保険や国民年金などと同様に、対象者が全員強制参加の保険です。
介護保険への加入要件は、40歳以上の日本の市区町村に居住している全ての人です。
介護保険の目的
介護保険は、要介護、要支援状態になった高齢者が、個人としての尊厳を持ち続けながら、その人の状態に合ったサービスを自らが選んで受けることができ、それによって「自立した日常生活を送ることができる」ようにすることを目的としています
つまり、少しでも長く”自分の力で日常生活を送る”ことができるようにサポートをするのが介護保険の目的なのです。そのため、介護サービスは、何でもやってもらうのではなく、できることをしっかり自分で行い、できないことをサポートしてもらうのを基本としています。
介護保険の特徴
介護保険は現金で支給されるものではありません。現物で支給される保険のため、実際にモノやサービスを利用しなければ使用することはできません。これは、健康保険が病院に行くことで受けられる保険だというのと同じことです。
被保険者は所得に応じ、1割~3割の金額を負担することでサービスを利用できます。
また、65歳以上の方は第1号被保険者となります。下のページで第1号被保険者に関して詳しく紹介していますので、合わせてご確認ください。
介護保険で受けられるサービス
居宅サービス
居宅サービスとは、サービス提供者に利用者の自宅に来てもらったり、利用者自ら外の施設に通ったりすることで受けられるサービスを言います。
居宅サービスには以下のようなものがあります
自宅に来てもらって受けるサービス
- 訪問ヘルパー
- 看護師などによる訪問看護
- 医師などによる居宅療養管理指導
- 訪問入浴介護
- 理学療法士などによる訪問リハリビテーション
施設に通って受けるサービス
- デイサービス(通所介護)
- デイケア(通所リハビリテーション)
地域密着型サービス
地域密着型サービスとは、中重度の要介護者や認知症となってからも、出来るだけ、住み慣れた地域で安心して住み続けられるようにすることを目的にしたサービスです。
原則として、利用できるサービスは、要介護(要支援)認定を受けた市区町村の住民に限定されます。
地域密着型サービスには以下のようなものがあります。
自宅に来てもらって受けるサービス
- 訪問ヘルパー(夜間対応型訪問介護)
- 定期巡回、随時対応型訪問看護
施設に通って受けるサービス
- 地域密着型デイサービス
- 認知症対応型デイサービス
住む
- グループホーム
施設入所
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護療養型医療施設
福祉用具のレンタルや購入
利用者の自立を助けたり、介助者をサポートするための福祉用具。購入すると高額になってしまうものも介護保険を利用してレンタルすることができます。福祉用具には、車いすや介護ベッドなどの他、手すりや歩行器、杖など、たくさんの種類があります。
利用者の負担割合は所得に応じた1割~3割となります。
福祉用具は「福祉用具貸与事業者」からレンタルします。用具の専門知識を持った「福祉用具専門相談員」がそれぞれの状況に合った福祉用具を選定してくれます。
要支援や要介護1などの比較的軽度な人は介護保険で借りられないものもあります。(ベッドなど)ただし、利用者の状態により例外的にレンタルできる場合もありますので、まずはケアマネージャーに相談しましょう。
また、シャワーチェアやポータブルトイレなどのような衛生用品にはレンタルがありませんが、介護保険を使うと、1割~3割の負担で購入することができます。
住宅改修
住みなれた自宅で安心して暮らせるように、住宅の改修にも介護保険を利用できます。
廊下やトイレ、お風呂場の手すりの設置や、ドアを引き戸や折れ戸に変える、玄関の段差を解消するための台の設置など、比較的小規模な改修が対象となります。
住民登録地の市区町村から許可が出た場合、住宅改修費として20万円を限度に支給されます。
利用者は介護保険の対象となる工事にかかる費用の1割~3割を負担します。
ただし、利用者が入院中、または入所などで居宅にいない場合は、介護保険の対象外となってしまいますので、注意が必要です。
居宅に戻ったらすぐに改修をしたいと考えている場合は、事前にケアマネージャーなどに相談しておくとよいでしょう。